前回は平泳ぎが進まない理由ー前編ーという、ほぼキックについての話を繰り広げました笑
後編ではキック以外についても考えていきますよ。
それでははじまりはじまり~♪
1.プルとキックのタイミングが合っていない
初心者や平泳ぎが苦手な人に多いのがこの「プルとキックのタイミングが合っていない」ということ。
プルとキックを同時に開始してしまうのはもちろんダメだということを理解している人は多いので、手と足を同時に動かそうとする人は少ないですが、それでも足を引くタイミング早い人は多いです。
平泳ぎのキックはプルがかきおわるまで膝は曲げずに伸ばしておく必要があります。
その後、リカバリー動作で肘を伸ばしながら足を引き始め
頭が入水して体重を前に乗せたタイミングでキックをすることができないと、持ち上げた上半身を前に戻すことに力を使ってしまうので前に進むことができないのです。
上半身を水上に持ち上げた時に反動で膝が曲がってしまうという人は、プルとキックを別々に行うくらいのつもりで練習する必要があるかもしれません。
2.呼吸後の姿勢が悪い
(画像に困った時の棒人間w)
キックだけならある程度進んでいる感覚もあるし、プルとキックのタイミングはあっているはずなのになんだか思うように進まないという人は、呼吸後の姿勢に原因があるかもしれません。
プルと共に上半身を水上に上げて呼吸をすると思いますが、その後背筋に力が入ったまま体が斜め上向きの姿勢のまま入水する人がいます。上記左の棒人間のように下半身側に体重が乗ったままになってしまっています。
この姿勢のままキックすると、キックをすることで体重が前に乗りまっすぐの姿勢になるので推進力にはあまりつながりません。
こういう泳ぎ方をしている人は背筋ばかりに力が入っていて、うまく腹筋側を使うことができていないので、入水時にあごを引いて頭から頑張って入水しようとしている泳ぎ方になっていることが多いです。
そんな状態だと、股関節が伸び切った(もしくはそれに近い)状態でのキックになるので、しっかりキックをうてなかったり、蹴る方向が悪くなってしまって推進力を得られないのです。
呼吸後に動作が一瞬止まった感じになり、頭を下げて入水するような動作をしている人は、持ち上げた上半身をしっかりと元の姿勢に戻す練習が必要です。
3.泳ぎに伸びがない
平泳ぎで重要なのは惰性進行と言われる、キックやプルで発生した推進力を最大限利用するべく抵抗を極力減らした姿勢で進む局面です。どんなにキックとプルのタイミングが合っていようが、どんなに素晴らしいキックやプルをしていようが、伸びのない泳ぎでは全てが台無しになってしまうのです。
一番多いのはキックが終わった直後にプルを始めてしまうパターンです。体重を前に乗せてキックをすることができれば大きな推進力を発揮しますが、その直後に手を開くと急ブレーキをかけるようなものです。
言ってみれば「強風が吹いてきたタイミングで傘を開く」ようなものですね。テンポを上げてタイムを上げたい気持ちもわかりますが、平泳ぎでしっかりと進めるようになりたいなら我慢も重要だということを覚えておきましょう。
4.水をかき始める前に顔を上げてしまう
これは平泳ぎとバタフライに共通して言えることですが、意外とやってしまう人が多いのがこの水をかき始める前に顔を上げてしまうことです。
平泳ぎ、バタフライ、クロールの3種目における呼吸時のプルと頭の動作の関係は共通しています。簡単に言ってしまえば全てプルのかき始めと共に頭を動かし、リカバリーに合わせて頭をしまうという流れです。
クロールの場合は横を向いて呼吸をするため、プルを始める前に顔を上げようとしても腕が邪魔ですし顔を上げにくいので、全くの初心者やクロールを習い始めた子供は別として、泳げる人で先に顔を上げてからプルを開始するという人はいません。(少なくとも自分は見たことがない)
ところが、平泳ぎやバタフライになると前を向いて呼吸をするので腕を前に伸ばした状態で顔を上げても何ら気になりません。そんなわけで先に顔を上げてからプルを開始する人のなんと多いことか笑
水中で頭を上げる行為はビート板を縦にしてキックしているのと同じようなものです。抵抗力アップによる急ブレーキ2です笑
プルと同時に顔を上げるというのは、やってみると意外と難しいのである程度の泳力が身についてからじゃないと習得するのは難しいかもしれませんが、身につければかなりの推進力アップにつながります。
目安は水中で前の人や進行方向側の壁が見えたらアウトだと思ってもらえれば自分が水中で顔を上げているかどうかの判別はしやすいかと思います。
いいですか?先ほども言いましたが大事なことなのでもう一度言います。平泳ぎでしっかりと進めるようになりたいなら我慢も重要だということを覚えておきましょう。
平泳ぎが進まない理由を色々と解説しましたが、細かいことを言い出せばこれ以外にもいろいろな理由が考えられます。
それが、筋力なのか関節の固さなのかフォームなのかそれは人それぞれで違うので、自分には何が足りないのか、どこが間違っているのかをしっかりと見極めて練習することが大切だということを覚えておきましょう。
自分が平泳ぎが進まない理由を知ってしっかり進めるようになりたいひとはこちら